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  1. Pythonと運用自動化

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Pythonと運用自動化

NVA編集部NVA編集部

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2019.06.18(Tue)

Pythonと運用自動化

数あるプログラミング言語の中でも近年注目を集めているのが、Pythonです。
コードがシンプルで扱いやすいことで知られている言語ですが、
Pythonを使えるようになることで日々の業務においてさまざまなことが自動化できるようになり、大幅な効率アップを図れるかもしれせん。
今回はそのPythonを用いた自動運用方法について解説していきたいと思います。

①Pythonってなに?

まずはPythonの概要について簡単に説明していきます。

(1)言語の意味
Pythonはもともとニシキヘビという意味の英単語であり、言語のマスコット・ロゴとしてニシキヘビが使われています。
これはイギリスのテレビ局 BBC が製作したコメディ番組『空飛ぶモンティ・パイソン』が由来となっています。
オープンソース系のOSやプログラミング言語では動物モチーフのアイコンが数多く採用されていますが、少しおっかないイメージで爬虫類のヘビが使われているケースは珍しいですね。

(2)言語の特徴
Pythonについてのwikipediaページを参照すると、下記の通りとなっています。

『Python(パイソン)は、汎用のプログラミング言語である。
コードがシンプルで扱いやすく設計されており、C言語などに比べて、さまざまなプログラムを分かりやすく、少ないコード行数で書けるといった特徴がある。』

ということですが、本当に初心者にとって扱いやすく簡単な言語なのでしょうか?
その根拠としてPythonにはいくつかの特徴があるのでご紹介していきたいと思います。

・コードが分かりやすい
他のプログラミング言語では、古くから同じコードの構文が用いられているため読みづらいということがありますが、Pythonにおいてはそうではありません。
また、他の人が読みやすくてきれいなコードの構文が採用されているので、初心者でも読みやすく構成されています。
他の言語ではコーディングする人によって癖が出てきますが、それがないのは一つの魅力といえますね。
裏を返せば少し柔軟性に欠けるのではないか?というデメリットもありますが、初心者にとってはメリットの方が大きいのではないかと思います。

・コンパイルが不要
Java や C++ などのメジャーな言語では、人間語→機械語への翻訳(コンパイル)が必須ですがPythonではそれが不要となります。
もちろんコンパイルを行って処理速度を上げたり、他の言語との共存も可能です。

・オープンソースとして公開されている
Pythonはオープンソースのプログラミング言語なので誰でもダウンロード可能であり、かつ様々なプラットフォームで使用することができます。
Windows、macOS、Linuxはもちろんのこと、iOSや Androidでも使用することが出来るので、ユーザの使いやすい環境・シチュエーションでの活用が可能です!

②Pythonを使った運用自動化とは?

このように初心者でも扱いやすいということで人気のPythonですが、実際にビジネスの現場ではどのように活用されているのでしょうか。

実は、Pythonは機械学習・AI(人工知能)としての分野を大いに含んでおり、ロボットや無人自動運転などのAI、ビッグデータ解析の分野において最先端の技術として活用されています。

ですが、IT初心者にとってはAIやビッグデータなどといってもピンとこないかもしれません。
そこで、今からすぐに学習できて、様々なことに応用できるPythonを使った身近なサービスやツールの自動化についてご紹介していきたいと思います!

(1)Webスクレイピング
Webスクレイピングとは、ウェブサイトから情報を抽出する手段のことです。
スクレイピングによって自分が必要とするデータを効率的に収集することができれば、業務効率化が期待できます。
その中でもPythonを使ったWebスクレイピングが現在人気を集めているのは、シンプルなコードで多くのデータを集めることができるからです。
また、Pythonではライブラリ(プログラムの部品を集めてひとつのファイルにしたもの)が豊富なので、プログラミング経験がない方でも比較的挑戦しやすいのではないでしょうか。

(2)自動ログイン機能
先ほどのWebスクレイピングをより便利に活用するための手段となりますが、
Pythonではログインが必要なWebサイトで自動ログインを実施して情報収集をすることが可能です。
「ログインが必要なサイト」といえば、最近ではSNSなどの会員制サイトであったり、楽天市場やAmazonなどのECサイトを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
TwitterやInstaglamなどのSNSは誰でもアカウントを作成できるという点から情報の正確性にはやや不安がありますが、TVやネットニュースよりも早く最新情報を入手することができる便利なツールです。
これらのサイトに自動ログインして世界中の情報を収集することができれば非常に便利ですよね。

例えば、特定の企業名を含むツイートを収集して統計的に処理すると、ある日を境にツイート数が急増しているというケースがありました。これらのツイートを分析したところ、それはその企業の新作商品が発売される日だったそうです。
このように自分が調べたい対象の企業や人物、商品についての情報を一挙に集めることができるため、応用すれば様々な使い方ができるのではないかと思います。
また、ツイートには位置情報が付与されている場合もあるため、ツイートが行われた位置情報と掛け合わせればより高度なデータ分析も可能になりますね。

また、ECサイトにおける活用方法として、Amazonに自動ログインして領収書を保存するという個人事業主の方もいらっしゃるようです。
Amazonの領収書は通常であれば一件ずつ手作業で印刷する必要があるため、自動で収集することができれば確定申告の際などに大幅な時間短縮になるのではないでしょうか。

(3)SNS自動運用
最近ではSNSの使用も主流になってきているため、Twitter、Instaglam、FacebookなどのSNSを身近に感じる人は多いと思います。
Twitterにおいて「Bot」と呼ばれるアカウントが、特定の内容を含むツイートを定期的に「リツイート」や「いいね!」しているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
また、自分自身のツイートがそのようなアカウントにリツイートやいいね!された経験のある方もいると思います。
それらの操作は、もしかしたらPythonを用いた自動運用で行われているかもしれません。
自動でリツイートやいいね!をするのは、単なる個人の趣味の範囲内で行われているケースも多いのですが、企業活動においては自らの商材やサービスを宣伝するのに非常に有用な手段となるのです。
いいね!に気付いた消費者が自身のアカウントを閲覧し、商品に興味を持ってもらうことができれば、高額な費用を支払って広告を打ち出すよりも効率的に宣伝を行うことできます。

ただし問題点としては、中には不適切な情報を取得してしまう可能性があるということです。
実際の例でいうと、筆者はTwitterを利用していますが、特に動物の画像をリツイートするBotを好んでフォローしています。
その中でも鳥の「インコ」に関連するツイートだけを抽出し、1時間に1回などのタイミングで定期的にリツイートするBotがあるのですが、「オカメ納豆(オカメインコと部分一致)」、「レインコート(インコと部分一致)」など、全く鳥に関係のない画像までリツイートが流れてきて苦笑いしてしまったこともあります
また、かなり稀ですが18禁画像やグロテスクな画像が誤ってリツイートされてしまっていることもありました。
個人利用の範囲内であればこれらのミスも何とか許容できるかもしれませんが、企業などの商用利用のケースを考えると、誤った情報の流布は避けたいですよね。
そのようなケースが不安な場合は、月額制のSNSの自動運用ツールを使用してみるというのも一つの手かもしれません。

③最後に

今回はPythonと自動運用について説明しましたが、いかがでしたでしょうか?
初心者でも比較的学習しやすい言語なので、この機会に学んでみるのもよいかと思います。
ゆくゆくは上記に述べたような自動運用ツールが自分で作成できるようになれば、自社の利益に大きく貢献できること間違いなしですね!

参考WEBサイト
https://ja.wikipedia.org/wiki/Python - 閲覧日:2019/6/18



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